猫が寝てる間に、映画でも観ましょうか。

映画館やDVDで鑑賞した映画のお話、ときどき猫。

今更ですが、見逃さなくて本当に良かった「坂道のアポロン」実写版感想①

こんにちは。現在公開中の映画の感想や、以前鑑賞して心に残った映画のことを書き留めておきたくてブログをはじめました。縁あって見て頂いた皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

 

初回は、今年鑑賞して以来頭から離れない、美しい青春映画のことを。

 

誰もが通ってきた、「あの頃」のノスタルジー 「坂道のアポロン

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仕事帰りにフラッと立ち寄った映画館で、上映時間が合ったので鑑賞した作品でした。少女マンガ原作、青春ラブストーリー、そして主演がジャニーズの青年。おひとりさま鑑賞にはかなりハードルが高い!!

しかし自分が住んでいる長崎が舞台なのと、ジャズの映画ということで気になっていたし、たまにはピュアな青春もので癒されるのもいいかなと。チケットを買って、上映時間まで公式サイトを初めて検索してみました。原作もこの時点では読んでいませんでした。

公式サイトによると、主演はHey!Say!JUMPの知念侑李くん、そして同級生役に俳優の中川大志くん、二人とも初めて見るかな?そして三木孝浩さんが監督なのは、ちょっとテンションが上がりました。ヒロイン役の小松菜奈さんは、三木監督の「明日ぼくは、昨日のきみとデートする」でやはりヒロインをつとめていて、この映画が思いがけずとても素敵だったのでよく覚えていました。

三木監督という方は、少女漫画などが原作の青春ラブストーリーをキラキラだけでは終わらせない監督で、原作が持つテーマをとても大事に、作者にとって思い入れがあるであろうキャラクター達を尊重しながら、心に残る温かい人間ドラマを作る方だという印象がありました。そしてとにかく、映像美というか「光」がとても美しい!!「明日ぼくは~」の中の小松菜奈さんも本当に輝いてました。叙情的で美しい女優さんですね。監督が信頼を置いての、「坂道のアポロン」での再起用なのでしょう。 

ちなみにその時期の映画では、「グレイテスト・ショーマン」「シェイプ・オブ・ウォーター」「リメンバー・ミー」などを観賞しました。「リメンバー・ミー」が一番好きだったかな。日本語吹き替え版の14歳の少年の歌が絶品すぎて涙出ました。想いを歌に乗せられる14歳って!!大きなテーマである家族愛云々は、…そりゃまあ、そうでしょうけどもと、思うところはたくさんありましたが、画面がポップでテーマパークのように楽しく、色鮮やかな死後の世界が生き生きと描かれていて、あんなふうなら死ぬのも恐くないかも?異色のところでは、斎藤工さん監督の「BLANK13」も不思議な魅力がありました。多才な方なのですね。

 

さて、本題に。

かなりのネタバレとなっておりますので、9月発売のDVDなどを観られる予定の方はご注意ください。

 

  • 作品の背景とあらすじ

 「このマンガがすごい!2009オンナ編」で1位を獲得した小玉ユキさん原作の青春漫画で、1960年代の長崎県佐世保市が舞台となっています。

医師として病院に勤める西見薫(知念侑李)。忙しい毎日を送る薫のデスクには、1枚の写真。笑顔で映る三人の高校生。

10年前、薫は転校先の佐世保の高校で、札付きの不良・川渕千太郎(中川大志)と出会います。荒っぽいけれど明るくて面倒見のいい千太郎が、薫は不思議と気になりだします。

父親が亡くなり親戚の家に居候する薫は、家にも学校にも居場所がなく、ピアノを弾くことが癒しでした。クラシックのレコードを探しに訪れた、千太郎の幼馴染である迎律子(小松菜奈)の実家のレコード店には地下にスタジオがあり、律子から手を引っ張られて降りていくとそこにはジャズドラムを叩く千太郎が。その姿に衝撃をうけ、(お前のピアノは)ボンボンのおすましクラシックだと言われて悔しくもあった薫は内緒でジャズピアノを練習し始めます。

何もかもが対照的な二人でしたが、やがて音楽を通じて繋がっていき、ピアノとドラムでセッションをするようになるほど心を通わせていきます。

薫は律子に恋心を抱きますが、律子の想い人は千太郎。それでもなお律子を想いつづける薫、律子の気持ちに全く気づかない千太郎。

千太郎は太陽のように明るく見えますが、実はその出生に悲しい秘密がありました。薫と千太郎はお互いの寂しさを埋めるように音楽によって絆を深めていきます。楽しそうな二人を優しく見守る律子。しかしそんな日々は長くは続かず、ある事件を境に、千太郎は二人の前から姿を消してしまう・・・。

と、このようなストーリーになっています。

 

観終わった感想ですが、まずは何といっても、もう主役三人といってもいいのではないかと思うこの若い俳優さんたちが本当に素晴らしかった!!

懐かしい昭和の時代に、みんなきちんと居てくれてました。振り返ると痛いほど切なくて、愛おしい「あの頃」。楽しかった時間はキラキラした宝物だし、辛かったことは今も胸がキュッとする。10代のころを思い出しました。若かったなぁ。そこから今まで一生懸命生きてきたことが、これまた感慨深い。大人になれば、生きてるだけで大変。みんな頑張ってきたんだよなぁとか。極上のJAZZのセッションシーンも相まって、なんて素敵な映画に出会えたんだろう、しみじみとそう思いました。

 

-②に続きます-